宇宙葬ひとりで星になるならばそれもいいかとぬか床混ぜる

日常から、とんでもない妄想まで。メンタルちょっと弱めです。

「ヒサシブリダネ」

「ヒサシブリダネ」

昨日、行きつけの中華惣菜屋のおばさんに、その言葉をかけられた時には、驚いたけれど、うれしかった。

昨日は、一時間以上残業して、家の最寄りの駅に着いた時は、七時を過ぎていた。夫にメールしたら、「寝てたから今日は総菜ね、俺はチキンカツ(^^)」という返信が来て、今日は総菜か、と思いつつ、私の足は行きつけの中華惣菜屋の方へ向かった。

去年、夫が入院して、つかの間の一人暮らしをしていた時に、よくお世話になった店だった。私は、その店のおばさんが好きだった。中国語なまりの日本語で、ぐいぐいと、これがおいしいよ、これもいいよ、と勧めてくる。疲れてあまり頭が回らない時は、そのお勧めに従うのも心地よいものだったのだ。

昨日も、残り少ない総菜があり、三個で五百円と紙に書いてあった。三個は食べきれないなぁ、でも、パッケージには、396円と書いてある。ちょっと高くつくかもしれないけど二個を選んで渡したら、「はい、二個で428円ね」と、割引の値段設定がよくわからないのだが、とにかく安くしてくれた。レジを打ってくれた後の、「ヒサシブリダネ」だったのだ。

覚えていてくれたんだなあ、と思った。そういう言葉に、私は弱い。おばさんも、私がそういう言葉に弱いのを、知っているように思える。大げさに言えば、こんな人間関係も、生きる支えになっているなぁとつくづく思う。